就職活動において、面接官が注目する項目の一つである「自己PR」。
職務経歴だけでは伝えきれない“自分の強み”をしっかりと書くことで、面接官からの印象も良くなり、採用される確率もグッと上がります。
「自己PRに子育て経験をどう書けばいいかわからない」
「そもそも、子育ての経験は自己PRになるの?」
「シンママとしての経験を、強みとして伝えたい!」
そんな方のために、こちらの記事では、自己PRで子育て経験を強みに変える書き方のコツをご紹介していきます。
また、実践で使える自己PRの例文もお伝えしていますので、就活中のシングルマザーの方や、転職を考えている主婦の方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
子育て経験は「自己PR=強み」になる?
就活中のシングルマザーや主婦の中には、子育ての経験を自己PRに入れることに対して抵抗や不安を感じている方もいるかもしれません。
子育て経験は、立派な強みとして自己PRに活かすことができます。
たとえば、育児・家事(+仕事)を同時にこなすことが求められるシングルマザーや主婦には、「マルチタスク能力」が備わっています。
他にも、限られた時間を効率よく使う「時間管理能力」、想定外のトラブルにも対応できる「問題解決能力」など。
子育て経験を通じて、シングルマザー・主婦には、多くのビジネススキルが身に付いているため、仕事にどう活かせるかを積極的に自己PRで伝えていきましょう。
自己PRで子育て経験を書くためのコツ
こちらでは、自己PRで子育て経験を書くためのコツについてお伝えします。
以下の4つのポイントを押さえることで、子育て経験が“魅力的な自己PR”に変わりますよ。
「経験」を「スキル・強み」に変換する
自己PRに子育て経験を書くときは、「子育てをしてきました」だけでは面接官には伝わりません。
子育てで培った経験を、仕事で活かせるスキルや強みに言い換えて書きましょう。
子育て経験 | ビジネススキルへの変換 |
家事と育児など、複数の工程を同時にこなす | マルチタスク能力 |
限られた時間の中で効率よく行動する | 時間管理能力(タイムマネジメント力) |
子どもの気持ちに寄り添う | 傾聴力・共感力 |
急なトラブルに対応する | 危機管理能力・問題解決力 |
保育園や習い事の送迎と家事育児のスケジュールを調整する | 段取り力・計画力 |
保育園や学校、病院など、子どもと関係する外部との連絡をこなす | コミュニケーション力 |
ビジネススキルへの変換が難しい…と思う方は、ぜひ応募先企業の求人票に書かれている「求めるスキル」や「歓迎スキル」などの欄に目を通してみましょう。
応募先企業がどのようなスキルや強みを持った人材を求めているかが細かく書かれているため、子育ての経験をどのように書けば強みとして伝わるかの参考になりますよ。
応募先企業での「活用シーン」を想像しながら書く
自己PRを書くときは、子育て経験で培ったスキル・強みを、応募先の企業でどのように活かせるのかを想像しながら書きましょう。
仕事内容や募集内容と結びつけて、具体的に活用できるシーンを書くことで、子育て経験で身についたスキルの説得力が増します。
たとえば、「子育てと家事を効率的にしてきたこれまでの習慣は、限られた時間内で複数の業務を処理する必要がある御社の事務職でも活かせる」「子どもの急な体調不良にも冷静に対応してきた経験から、現場での予期せぬトラブルにも臨機応変に対応できる」など。
子育ての経験がどの場面で活きるかを具体化することで、面接官も「実際に働いてもらう姿が想像できる」ため、採用される確率も上がるでしょう。
具体的なエピソードや数字で信頼感を
子育ての経験を自己PRに取り入れる際は、抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードや数字を書くことで、リアリティが生まれます。
たとえば、「3年間、朝6時から家事・育児・仕事の準備を30分単位で計画的に実行してきた」「年に5回ある保護者会で進行役を務め、30名以上のスケジュール調整を担当した」など、客観的にまとめることで、子育て経験が“再現性のある強み”として面接官に評価されます。
子育て期間中にどれくらい頑張ってきたのかを、数字やエピソードを盛り込みながら伝えることで、信頼性が高まり、好印象を与えることができますよ。
サポート体制を伝えて不安要素をなくす
シングルマザーの方や、小さな子どもがいる主婦の場合、「子育てと仕事を両立できるか」といったことも面接のときにみられます。
そのため、「急な休みが多くなるのでは?」「フルタイムで働けるの?」といった不安要素をなくすべく、育児のサポート体制をしっかりと自己PRで伝えることが大切です。
「地域のファミリー・サポート・センターを利用している」「急な対応に備えて家族に協力をお願いしている」など、“仕事をする環境が整っている”ことを書くことで、企業に安心感を持ってもらえます。
子育て経験を活かした自己PRの書き方・例文
ここからは、子育て経験を活かした自己PRの具体的な書き方についてご紹介します。
以下に、職種ごとに応じた例文をご用意したので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
事務職に応募するときの自己PRの書き方・例文
子育てをしてきた中で、限られた時間の中で効率的に物事を進める力や、複数のタスクを同時にこなす力が身についたと自負しています。
実際に、3年間毎日、朝6時から家事・育児・登園準備・在宅業務を30分単位でスケジューリングしながら対応してきたことで、優先順位をつけて段取りを組む力が磨かれました。
この経験は、業務の進行管理や同時対応が求められる事務職においても、十分に活かせると考えております。
また、子どもの体調不良などの急な対応が必要な場面でも、病児保育や家族のサポート体制を整えているため、安定しての勤務が可能です。
貴社が募集している事務職においても、正確さとスピードの両立を意識しながら、責任感を持って業務に取り組んでまいります。
未経験で接客業に応募するときの自己PRの書き方・例文
毎日の育児では、子どもの小さな変化に気づき、声かけや対応を変えることを大切にしてきたため、相手の気持ちをくみ取り、柔軟に対応する力を身につけました。
他、保育園の行事では、保護者同士の調整・進行役も務め、年間5回以上、会合の準備や当日の司会をまとめた経験があります。
これらの経験を通じ、相手に安心してもらえるようなコミュニケーションや、柔軟な立ち振る舞いが自然と身についたと感じています。
接客業は未経験ですが、お客様の立場に立って行動する姿勢には自信があります。
また、臨機応変に対応する力も備わっているため、御社の業務でも活かせると考えています。
フルタイムの雇用形態に関しては、家族の協力体制や保育サービスを活用しているため、安定した勤務時間を確保できる環境を整えております。
お客様に安心感と心地よさを届けられる接客を目指して、誠心誠意頑張る所存でございます。
保育士に応募するときの自己PRの書き方・例文
現在、子どもが2人おりますが、子育てを通じて、子ども一人ひとりの個性に合わせた接し方や、安心して過ごせる環境づくりの難しさと大切さを実感してきました。
特にイヤイヤ期や登園しぶりがあった時期には、子どもたちの気持ちを尊重しつつ、根気強く寄り添うことで、少しずつ前向きな気持ちを引き出し、乗り越えることができたと考えております。
また、日々の生活の中では、絵本の読み聞かせや手遊び、簡単な工作時間なども取り入れ、子どもと過ごす時間の楽しさと、自分で何かを生み出すことの喜びや発見につながる工夫をしてきました。
保育の専門知識や経験はこれから積んでいく立場ではありますが、実際の子育てで培った観察力や共感力、根気強さを活かして、子どもたちの心に寄り添える保育士を目指してまいります。
実家が近いため、子育てのサポート体制も整っており、仕事に支障をきたすことはありません。
介護業界に応募するときの自己PRの書き方・例文
これまでに3人の子どもを育てる中で、同時に複数の要望に応える力や、状況を見極めて柔軟に優先順位を判断する力を自然と身につけてきました。
また、子どもの体調の変化や気分の波など、日々異なる小さなサインに気づき、落ち着いて対応することを大切にしてきた育児の経験は、介護の現場でもきっと役立つと感じています。
さらに、子育ての合間には介護に関する書籍を読み、最新の介護技術や認知症ケアについても学習を重ねてまいりましたので、これらの学びを実践の場で活かし、より質の高い介護を提供していきたいと考えております。
現在、3番目の子どもも保育園に入園し、安定して勤務に集中できる環境も整いましたので、仕事に対して責任を持ち、利用者様お一人おひとりに寄り添った丁寧な対応を心がけてまいります。
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おわりに
シングルマザーや主婦としての子育て経験は、あなたにしかない大きな強みです。
子育てをブランクとするのではなく、成長の証として面接官に伝えることで、あなたにしか書けない魅力的な自己PRへと完成します。
自己PRで大切なことは、自信を持って「私にはできる」と伝えること。
子育ての経験は、かならず次の応募先企業でも活かせるため、気負わず頑張っていきましょう!