子育てと仕事の両立を求められるシングルマザーの多くは、就職活動をなるべく早く終わらせて、仕事に専念したいと思っているはず。
しかし、就職活動では、いくつかの企業面接をこなさないといけません。
今から就職活動を始める方や、ブランクのある方にとって、就活面接は大きなハードルです。
「初めての面接だけど何か対策しておくことはある?」
「何社も面接を受けているのに仕事が見つからない…」
「就職活動の面接で落ちてしまう原因が知りたい!」
そこで、こちらの記事では、シングルマザーが面接に受かるための必勝法をお伝えします!
また、シングルマザーの方が面接で落ちる原因と、面接での質問に対するNG回答例も解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
シングルマザーが抱える就活での障壁
はじめに、シングルマザーの方々が就職活動で直面しやすい障壁についてお伝えします。
そもそも、シングルマザーの就職活動は、一般的な求職者の方と比べてどのような違いがあるのか。
面接の対策をする前に、企業が不安視しているポイントを押さえておきましょう。
勤務時間や働き方が制約される
シングルマザーの多くは、保育園や学童の送り迎え、子どもの生活リズムに合わせて動く必要があるため、早朝・夜間の勤務、残業、土日出勤などに対応できないケースが多いのが実情です。
そのため、企業からすると、『急な残業を頼めない』『フルタイムのシフトを組めない』といった理由で他の求職者と比べて採用の優先順位が下がってしまうことがあります。
また、『時短勤務』や『在宅勤務』が可能な職場も限られているため、子育てと両立したいシングルマザーにとって求人の選択肢が少なくなってしまうというのも大きな障壁です。

勤務時間や働き方に制約があるとき、面接ではデメリットとして伝えるのではなく、「限られた時間で最大限のパフォーマンスを発揮できる」と、自分の強みとして伝えていきましょう!
子どもの急病への対応・欠勤のリスク
シングルマザーの就職活動で大きなハードルとなるのが、子どもの急な体調不良による欠勤リスク。
特に、保育園や幼稚園に通う小さな子どもがいるシングルマザーだと、季節の変わり目や流行によって子どもは体調を崩しやすいため、突然のお休みが必要になるケースが多々あります。
企業の面接官によっては、「急に休まれるかもしれない」とシングルマザーの雇用に不安を感じてしまい、採用を見送ることにつながってしまうことも…
また、近くに頼れる家族がいない場合や育児サポートを利用していない場合も、「仕事に支障が出るのでは?」というネガティブな印象を与えてしまいます。

あらかじめ家族に子育ての協力や民間の育児サービスなどの支援体制を整えておき、「子どもの緊急時でもすぐに対応できる」と面接で伝えることで、採用される可能性も上がりますよ。
キャリアのブランク・スキル不足
出産や育児のため一度仕事を離れたシングルマザーの場合、数年単位のブランクがあることも珍しくありません。
キャリアに空白期間があると、即戦力を求める企業には敬遠される場合もあります。
また、最近では、多くの職種でITツールやクラウドシステムといった新しいスキルを必要とします。
そのため、現場を離れていたシングルマザーだと「ついていけないのでは?」という印象を企業に持たれてしまうこともあります。

ブランクがあっても、シングルマザーは何もしていなかったわけではありません!
子育てを通じて培ったマルチタスク力や問題解決力などを、自分の強みとして面接で伝えましょう。
また、ブランクの間にITツールについて学んだことや、資格取得をアピールできれば、スキルが不足していたとしても『成長意欲のある人』としてポテンシャルを評価してもらえます。
シングルマザーが面接で落ちる原因とは?
ここからは、シングルマザーが面接で落ちる原因について解説していきます。
シングルマザーの方が具体的に「選考のどこでつまずいてしまうか」をチェックしていきましょう。
子育てを優先して時間的な制約があると思われる
シングルマザーが面接で落ちる原因に、『子育てを優先して勤務時間が制約されるのではないか』という先入観を持たれてしまうことが挙げられます。
たとえば、面接の時に「保育園の送り迎えがあるため残業は難しい」「土日は基本的に休みたい」と伝えると、企業は『この人は時間に制約が多いから』と採用に慎重になってしまいます。
就活の面接できちんと勤務時間の希望を伝えることは大切ですが、伝え方によっては、企業にネガティブな発言と捉えられることも…
そのため、面接では、勤務時間の希望と仕事への取り組み方をセットで伝えることが大切です。
「前職で時短勤務ながらも目標達成率は常に100%を維持していた」「限られた時間の中で成果を出すことに専念する」など、仕事に対する前向きな姿勢を示すことで、好印象につながります。
子育てとの両立に不安を感じさせてしまう
面接で、企業は応募者が『安定して働けるか』『継続的に戦力となるか』をみています。
たとえば、「子どもが熱を出したときは休むしかない」「急な呼び出しには対応が難しい」といった言葉は、事実であっても『仕事より家庭を優先する人』という印象を与えてしまうことに。
また、志望動機や自己PRの中で、家庭の事情に重きを置きすぎると、『自分の都合に合わせて働きたいだけなのでは』と受け取られる恐れもあります。
結果的に、シングルマザーであることよりも、『子育てとの両立が本当に可能なのか』という不安を面接官に感じさせてしまい、面接で落ちる原因につながってしまいます。
そのため、子育てと仕事が両立できるように、育児のサポート体制を整えておくことが重要です。
「地域のサポート体制を利用している」「急な対応に備えて家族に協力をお願いしている」など、具体的な対策をきちんと示すことで、企業に安心感を持ってもらえますよ。
コミュニケーション能力が不足している
円滑な人間関係を築けるか、同僚や顧客と良好なコミュニケーションを取れるかは、仕事において必要なスキルです。
そのため、シングルマザーのみならず、コミュニケーション能力が不足していると判断されると、面接で落とされてしまうことがあります。
コミュニケーション能力は、おしゃべりが上手ということではありません。
たとえば、声のトーンが小さくなったり、目を見て話すのが苦手になっていたりすると、『消極的な人』にみられてしまいます。
また、面接の質問に対して、はい・いいえだけの返答や、説明が短文で終わってしまうと、『会話が続かない人』と見なされる可能性も…
面接では、質問に対して、わかりやすく・前向きに・相互的に応じることができれば、『話せる人』『信頼できる人』と評価されます。
回答が短くても、結論→理由の流れで話したり、相手の話を受け止めてから自分の意見を述べたり、ピソードを交えて話したりすることで、コミュニケーション能力があると思ってもらえます。
シングルマザーが面接に受かるための対策
こちらでは、シングルマザーが面接に受かるためにやっておくこと・対策についてご紹介します。
面接で好印象を持ってもらえるよう、事前にしっかりと準備しておきましょう。
面接でアピールできる専門スキルを磨いておく
企業が面接で重視するのは、『即戦力』や『具体的に何ができるか』ということ。
時間に制約があるシングルマザーでも、仕事を遂行できるスキルが備わっていることが伝われば、勤務時間や働き方のハンデを超えて、採用される可能性が高まります。
たとえば、事務職ならExcelなどのMicrosoft Office、経理であれば簿記。
ライティングやWebデザインといったプロフェッショナルなスキルを身につけ、磨いておくのも良いでしょう。
たとえ完璧でなくても、面接のときに「現在、学んでいます」「◯月に資格取得予定です」といったことを伝えられるだけでも、成長意欲がある人だと好印象を与えることができます。
育児サービスを活用して就労時間を確保しておく
どれだけ仕事への意欲が高くても、面接官に「子どもの預け先がない」「急な欠勤が多そう」と思われてしまうと、採用のハードルが高くなってしまいます。
そのため、自治体や民間の育児支援サービスを事前に活用し、子育てと仕事の両立が現実的であることを、面接できちんと伝えましょう。
たとえば、子どもが急に体調を崩したときに預かってくれる病児保育、保育園の送迎や一時預かりを行ってくれるファミリー・サポート・センター、ベビーシッターサービスなど。
シングルマザーは制約が多いという印象を変えるために、育児サービスを活用して、すでに仕事をする準備が整っていることをきちんと伝えることで、企業に信頼感を与えることができます。
自分の“強み”を言語化して面接でしっかり伝える
シングルマザーの方が面接で受かるには、自分のスキルや強み、これまでの経験をしっかりと言語化しておくことが大切です。
前職での経験があるなら、『リーダーとして〇人のマネジメント経験がある』『1時間で〇〇の業務を行っていた』など、分かりやすくスキルや強みをまとめておきましょう。
今回がはじめての就職という方は、シングルマザーとして培ったマルチタスク力や問題解決力を、自分の強みとして言語化しておくのがポイントです。
具体的なエピソードを交えて自分の強みを説明することで、面接でも良い評価をもらえます。
シングルマザーの就活面接でNGになる回答例
こちらでは、シングルマザーの就活面接でNGになる回答例をまとめました。
「つい言ってしまいがちだけど、面接官からの印象が悪くなってしまう回答」を事前に知っておくことで面接の合格率も上がるため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
質問1:「お子さんが小さいと、急なお休みも多くなりますか?」
NG回答例:「はい。熱を出したら休まなきゃいけないので、仕方がないと思います。」

対応できない前提で話しているように聞こえるため、仕事への責任感や準備不足と受け取られてしまいます。
改善例:「もちろん予期せぬ体調不良もありますが、家族や病児保育サービスを利用する体制を整えており、勤務にできるだけ支障が出ないよう備えています。」
質問2:「残業はお願いしても大丈夫ですか?」
NG回答:「子どもの世話があるため、残業は無理です。」

協調性や柔軟性がない印象を与え、職場に合わせる意志がないと見なされる恐れがあります。
改善例:「基本は定時勤務を希望しておりますが、業務の状況によっては家族と調整し、柔軟に対応できるようにしています。」
質問3:「ブランクがありますが、すぐに業務に対応できそうですか?」
NG回答:「あまり自信はないですが、頑張ります。」

意欲を感じにくく、頼りない・準備が不足していると受け取られてしまいます。
改善例:「ブランクの間も自宅でWordやExcelのスキルを復習し、最近だとオンライン講座で〇〇も学習しました。すぐに仕事ができるように準備しています。」
質問4:「今後の働き方の希望はありますか?」
NG回答:「子どもが最優先なので、働ける範囲で無理なく働けたらと思っています。」

仕事より家庭を優先する人という印象になり、採用リスクと判断される可能性があります。
改善例:「子育てとの両立は前提にありますが、働ける時間の中で最大限の成果を出したいと考えています。また、子どものためにも長期的に安定して働ける環境を希望しています。」
質問5:「前職を辞めた理由を教えてください」
NG回答:「子育てにまったく理解がない職場だったので辞めました。」

前職の悪口と受け取られやすく、トラブルを抱える人材という印象を与えるリスクがあります。
改善例:「職場環境に合わず悩むこともありましたが、自分の働き方や価値観を見直すきっかけになりました。今は、仕事に専念できる体制を整え、新しい環境でも前向きに取り組みたいと考えています。」
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おわりに
子育てをしていることやシングルマザーであることは、面接において“弱み”ではありません。
面接で落ちる原因は、「子育てによる制約が不安」「仕事への本気度が伝わらない」といった誤解や伝え方のミスによるものがほとんど。
家庭の事情を前向きに説明し、働くための準備や意欲、子育てを通じて得た強みをしっかりアピールして、仕事を勝ち取っていきましょう!